新型コロナ「5類」移行 高齢者施設では“リアル面会”が復活へ 大型連休明け5月8日から 《新潟》

大型連休明けの5月8日から新型コロナウイルスの感染症法上の分類が5類に移行します。これに伴い,長岡市にある高齢者向け住宅では面会のルールを変更しようと試験的に“対面での面会”が行われました。
「お待たせしました~。お父さん、おはよう」
久しぶりに顔を合わせて会話ができました。
「ひさしぶりですね」
「バナナと卵焼き持って来たから食べてね」
ここは長岡市にある「ナーシングホームメッツ川崎」。見守りなどのサービスが付いた高齢者向け住宅です。
(リポート)
「コロナ禍のいままではこういった機械を使ってガラス越しに会話していましたが、5月8日からはこうして部屋を借りて、ここに座って直接リアルでお話をすることができるようになります」
こちらの施設ではこれまで施設内での感染を防ぐため、入居者と家族の面会は原則、テレビ電話を活用したり通信機を使ってガラス越しに行ったりしてきました。
しかし、新型コロナが季節性インフルエンザと同じ5類扱いとなる5月8日から、対面での面会を再開するということです。2日はここで暮らしている施設の職員の父親、高橋昭吾さん(93)が試験的に家族と対面で面会しました。
〈高橋昭吾さん〉
「あしたから休みだね」
〈昭吾さんの家族〉
「ゴールデンウィークだから。花もいっぱい咲いて外もきれいになりましたよ。お父さんも今度ドライブに誰かの車に乗って行けるように」
コロナ禍の間は自由に外出することもできず気持ちがふさぐこともあったといいます。
〈高橋昭吾さん〉
「毎日テレビと時計とにらめっこだもんね。寂しいね。話する相手がいないからね」
〈昭吾さんの家族〉
「電話だとちっとも会話にならなくて、『何?何?』と言って終わるから。じかに会えるとうれしいね。会話が続くもんね」
孫が7人、ひ孫が8人いるという昭吾さん…孫たちが会いに来てくれるのが楽しみといいます。
〈高橋昭吾さん〉
「孫たちはみんな元気かい?」
〈昭吾さんの家族〉
「元気だよ。ゆずかちゃんも大きくなって」
〈高橋昭吾さん〉
「どういう生活しているか聞きたいし、見たいしね。会いに部屋に来てもらえば一番うれしいけどね」
〈昭吾さんの家族〉
「刺激になりますよね、同じ毎日が続くんじゃなくて、きょうは誰が来るなって、ちゃんとしてようかなと洋服も整えようかと生活にメリハリができると思うんですよ」
〈メッツ川崎 介護福祉士 田中誠さん〉
「(実際に)お会いになっていただける環境になりますので、気軽にご相談、面会の予約を取っていただきたいというところと、一定の感染対応は引き続き続けていきたい」
顔を合わせて話をするからこそわかる表情や声のトーン…暖かくなる季節とともに利用者と家族の会話にも花が咲きそうです。
