Ankerの忘れ物防止トラッカーは、夫婦で子供の(水筒を)見守りできる!

Eufyブランドの「SmartTrack Card」
2021年に、iPhoneの「探す」アプリに対応したAppleのスマートトラッカー(忘れ物防止タグ)「AirTag」が発売されてから、同機を愛用している。用途は主に、子供や自転車の見守り。
役立つことがあるのか? と問われれば、幸運なことに(悪い意味では)たいして役立ったことはない。
それでも、安心材料になることは多々ある。例えば、先日は仕事で電動アシスト自転車を1週間ほど借りていた。盗難の不安があるので、スマートトラッカーを取り付けておいたが、時々「探す」アプリを見ては、「盗まれていないな」とホッとした。海外へ行った際には、スーツケースに1つ入れておいた。飛行機の乗り換え(トランスファー)があったので、きちんと荷物が乗り換え先の飛行機に運ばれているかをチェックできて、やはりホッとした。
また、小学生の息子の水筒に「お守り」と言って1つ入れている。「あれ? まだ帰って来ないな」という時に「探す」アプリを見ては、まだ学童にいるんだとか公園にいるんだなと確認しているし、妻から「(水筒)今どこにある?」と問い合わせのLINEが届くこともある。
今回は、新たにアンカー・ジャパンのEufyブランドの「SmartTrack Card」を使ってみることにした。価格は3,990円。名前の通りカード型で、主にサイフに入れて置き忘れ防止などに使う用途が想定されている。なお、Ankerにはキーホルダーのように使える「SmartTrack Link」という製品もある。

カード型のスマートトラッカー

特徴は「SmartTrack Card」の場所を共有できること。前述の通り、妻から「(水筒)今どこにある?」と問い合わせがくることがある。これまでの(Appleなどの他社)モデルでは、場所を共有できないからだ。だが、同機であれば筆者だけでなく妻のiPhoneでも、息子の水筒の場所を「探す」アプリでチェックできる。そんな期待を持って、使ってみた。

カードケースにも入れておける
厚さは、インプレスの名刺だと、10〜11枚分くらい
免許証とクレジットカードの計2枚と、同じくらいの厚み

妻とも共有できるスマートトラッカー
改めて、「SmartTrack Card」は、Apple製のiPhoneやMacなどの「探す」アプリに対応した、忘れ物防止タグ。バッテリー消費の激しいGPSではなく、Bluetoothを採用しているので、約1年くらいは電池交換の必要がない。

約1年くらいはバッテリーが持続するはず

Bluetoothでは、半径約10m以内に同機がないと場所が分からないのでは? と疑問に感じるかもしれない。だが同機の場合は、近くにiPhoneがあると、その(知らない人のであっても)iPhoneが位置情報をクラウドにアップしてくれる。そのためユーザーは、同機が遠くにあっても、「探す」アプリからクラウドにアクセスし、同機の場所をなんとなく特定できる。
さらに、一般的なBluetoothタグと同様に、同機に配置されたボタンを2回押すことで、iPhoneを鳴らすこともできる。

iPhoneやMacの「探す」アプリで、場所を特定できる。写真はMacの画面
カードの表側に配置されているボタン。2回押すと登録したiPhoneを鳴らせる

使い始める際、製品が手元に届いたら、まずはEufyのアプリ「eufy Security」をダウンロードして接続設定を行なう。さらに「探す」アプリへの登録も必要だ。
共有は「eufy Security」アプリから行なう。アプリを開いたら「デバイスの共有」をタップし、共有する人(筆者の場合は妻)のメールアドレスを記入して送信する。
あとは共有してもらう方のiPhoneを開き、アプリ「eufy Security」をインストールし、ユーザー登録するとアプリの地図で同機の位置が表示される。
筆者が「SmartTrack Card」を持って、妻から離れてみたところで、アプリを確認してもらった。ズバリの場所ではないが、20〜30m離れた隣のビルあたりを地図上で指し示していた。

右が筆者の、左が妻のiPhone。いずれもアプリ「eufy Security」の画面
共有先の妻のiPhoneのアプリ画面で、地図を表示させたところ

共有先の妻のiPhoneのアプリ画面で、地図を表示させたところ
確認できたので、息子の水筒入れのポケットに入れている。学校や学童、公園でも、大人がいれば、1人くらいは同機を検知するiPhoneユーザーがいる。いつでも筆者も妻も、息子の水筒の位置を把握できるようになった。
悪用が怖いのも事実
「SmartTrack Card」の裏側には、QRコードが記載されている。アプリ「eufy Security」で、メッセージや連絡先を登録する。すると、紛失時に拾った誰かが、このQRコードを読み取ると、それらが見られるようになっている。
例えば、息子が水筒をどこかに置き忘れた時には、アプリ「eufy Security」から「紛失モード」をオンにする。すると水筒を拾ってくれた誰かが、iPhoneもしくはAndroid端末でQRコードを読み取り、連絡してくれるかもしれない。

裏側に記載されているQRコード
紛失時には「紛失モード」をオンにして、拾ってくれる誰かへのメッセージや、連絡先などを登録しておく
妻のiPhoneでQRコードを読み取ってみると、Webブラウザでeufyのサイトへアクセスし、登録した筆者の電話番号が表示された

「SmartTrack Card」や「AirTag」のような「探す」アプリに対応したスマートトラッカーは、筆者や妻にとっては、安心を得るための欠かせないアイテムとなっている。
とはいえ、Appleから「AirTag」が発売されてから、悪用を心配する声は絶えないし、実際に悪用事例もあるだろう。また、AirTagなどはもともと人の見守り向け製品ではないこともあり、「子供の見守りには使ってはいけない」という声もある。ただし、筆者としては製品をどういう用途で使うかは、悪用または危険な使い方ではない限りは、ユーザー次第だと思っている。
こうした類似の製品は、これから続々と発売されるだろう。筆者のように便利だと感じる人も多いだろうからだ。と同時に「悪用される」心配も増えるかもしれない。そうであれば、より積極的にこうした製品を普段から利用し、使いこなしておいた方が良いように思う。製品がどんな風に動作するかを知っていれば、もし悪用された場合にどう対処すれば良いかも、感覚的に分かることにつながるだろう。

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2023年5月16日RT(10)
見 守(KEN MAMORU)

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